認知症は治らない?
認知症はひとつの病名ではない。
「認知症は脳の障害である」に書いてあるように、いくつもの症状の集まりを「認知症」と呼んでいます。
このことは、一つの特定の病因があるのではなく、いろいろな原因が症状を引き起こしている可能性があります。
認知症は一つの病気ではないということです。
かつては「認知症は治らない」と考えられていましたが、現在では、認知症の原因は100以上もあると考えられており、その中には治療可能・回復可能なものもあることがわかってきました。
認知症と間違えられる認知障害
高齢者のうつ
高齢者の場合、「意欲がなくなる」うつがある。配偶者がなくなって一人になった場合など、何もしなくなり、トイレにも行かなくなるような形で現れることがある。失禁したり、会話をしなくなり、反応がなくなったりする。
うつは治療で治る病気であり、認知症ではない。
高齢者のせん妄
幻覚(幻視・幻聴)によって、不可解な行動(態度)をする。
一般には、意識レベルの低下が原因のことが多い。
せん妄は睡眠と覚醒がはっきり切り替わらない状態にあるのです。ちょうど徹夜明けのボーっとした状態のような感じと考えられます。
ですから、睡眠の方向に向かわせるなら、落ち着かせて(場合によっては添い寝をして)眠るようにもって行きます。無理やり寝せるのではなく、幻覚によって不安な状態にあるのですから、落ち着かせること、安心させることが大切です。落ち着いて眠れば、解決です。
逆に目覚めさせる方向に向かわせるなら、話しかけ、部屋を明るくし、注意を集中させ、はっきりした覚醒状態に導きます。
せん妄を起こしているときは、昼夜逆転や睡眠・覚醒のリズムが狂いやすい不安定な状態ので、不眠の原因を取り除き、夜間の睡眠をしっかり取れるように助けることがよいようです。生活のリズム、特に睡眠と覚醒のリズムがちゃんとすることが大切です。